検索キーワード「防災」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示
検索キーワード「防災」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示

2018年6月20日水曜日

[大人の防災] いつか来る未来に備えて「東京防災」を読む①「大震災シミュレーション」


連載の目的

先日の大阪地震。

朝食時間帯にも関わらず、大きな火事などが発生せずに済んだのは、阪神淡路大震災の教訓があったからに違いありません。

東京でも2011年に東日本大震災で災害を被っていますが、あれから7年、どこか平穏な毎日が続くような気がしていませんか?


東京都は2015年、都内全世帯に「東京防災」という冊子を配布しました。全世帯に、です。

あなたの家にもありますか?

ない場合には、図書館で見ることもできますし、購入もできますよ。


葛飾区内で購入できるのは、新小岩駅北口の第一書林さんだけのようです。

区役所でも売ればいいのにね。

冊子と呼ぶには厚みのある300ページの解説。


その一ページめには、こう書かれています。

30年以内に70%の確率で発生すると予測されている、首都直下型地震。あなたはその準備ができていますか?


配られてから2年が経ちますが、ここでもう一度、読み直してみませんか。

葛飾を愛するオトカツは、その時のためにどうしたらいいのか?この東京防災を読んでいく連載を開始します。

大震災シミュレーション


第1回目の今回は、「東京防災」の章立てにしたがって「大震災シミュレーション」を見てみましょう。

さてここでクイズです。
  • 地震の揺れを感じたら、まず何をすべき?
  • 地震が起きたとき、火を使っていたらどうするべき?
  • 地震で部屋に閉じ込められた/身動きできなくなったらどうするべき?
  • 学校にいるときに地震が起きたらどうするべき?
  • 地震が収まってすぐにしてはいけない行動は?
  • 避難をする前にかならずやるべきことは?
  • 避難をするときに注意すべきことは?
  • 火事を発見したら、どの方向に、どのようにして逃げる?
  • 震災を乗り越えるためにみんなで助け合うことをなんという?
  • 要配慮者とはどんな人を指す?
これは「大震災シミュレーション」の章の最後に掲載されているクイズですが、何問わかりますか?

ぜひ「東京防災」をもう一度、見てみませんか。

2018年7月30日月曜日

[大人の防災] いつか来る未来に備えて「東京防災」を読む②「誰にでもできる日常備蓄」


「『東京防災』を読む」の第2回。



今回は、備蓄について見てみましょう。

あ、ちなみに第1回目の記事はこちら


『東京防災』の92ページには

「一週間は誰にも頼らずに暮らす」


とサブタイトルがついた、「誰にもできる日常備蓄」のページがあります。

サブタイトル、ちょっと衝撃的ですね。

一週間ですよ。

もちろん最近の災害を見ても、行政に頼り切ることはできないことは明らかです。

92ページにも
支援が届くまでの少なくとも一週間は、誰にも頼らず暮らせるように備えることが備蓄です
とあります。

そして備蓄のための5つのポイントとして、

  1. 冷蔵庫を食料品備蓄庫と考える
  2. 生活用水は重要
  3. オール電化住宅は、カセットコンロとボンベ必須
  4. 一人暮らしも備蓄を
  5. 使用期限をチェック
をあげています。

冷蔵庫を備蓄庫と考えるなら、少し多めに買うだけで一週間分備蓄できそうですね。


そして86ページには「最小限備えたいアイテム」 として次のようなものが挙がっています。


  • レトルトご飯、麺
  • 缶詰、レトルト食品
  • 野菜ジュース
  • 加熱なしで食べれるもの
  • 菓子
  • 栄養補助食品
  • 調味料
  • カセットコンロ
  • ボンベ
  • 簡易トイレ
  • 懐中電灯
  • 乾電池
  • 充電式ラジオ
  • ビニール袋
  • ラップ
  • 常備薬
  • 救急箱
  • トイレットペーパー
  • ウェットティッシュ
  • 使い捨てカイロ
  • ライター
  • 携帯電話予備バッテリー
いかがですか?

一度、自宅の防災アイテム、見直してみましょう。

東京防災は、葛飾区内では第一書林の新小岩北口店のみ。

二階が、カツ丼で有名なルノアールのあるビルですね。

無料の電子書籍もあります。電車の中で読めるよ。



2020年7月11日土曜日

[大人の葛飾防災] 海抜ゼロメートルの避難用具に必要なのは救命胴衣じゃない?うちは買いました。


海抜0メートル以下の地域にお住まいの皆様方が全員共通の水難用救命胴衣をお持ちいただくことで、日頃の訓練を繰り返し実施するだけで、いざ水害なとが発生した場合に防災関係者の目が届かなくても、個々の人々がこの製品を着装するだけで津波などに対する早期対応ができます。
☆身近に水難用救命具を置いておくことで、個人、防災関係者を問わず危機意識が醸成され、心にゆとりが生まれることで災害発生時にマニュアルに近い冷静な避難行動が可能になります。(商品ページより

激流でも沈み込まない抜群の浮力! 

☆浮力付きのフードを付けた(特許申請済み)ことです。フードをつけることで頭部を保護し、気を失って頭部が垂れ下がり水面下に没することを防ぎます。またライフジャケット部分の前身ごろと後身ごろに浮力の差を設け、前身ごろの浮力の比率を大きくしておりますから、体が常に上を向くように設計しています。 
☆浮力はこれまでのジャケットと比べてかなり大きいため、引き波や追い波にも大変効果があります。また河川の氾濫や洪水などで溝や用水路などが見えなくなって誤って落ちた場合でも、水面に浮くことが十分可能です。浮力は16kg(一般の小型船舶用救命胴衣は7.5kg)

頭部やお尻部もカバーする先進の耐衝撃性! 

☆一方、お尻部分にでん部カバーを取り付けた(特許申請済み)ことです。これによって水中に転落した時の衝撃を和らげさらに漂流物などとの接触による傷害からでん部を保護することもできます。 

本人確認用のIDタグとホイッスルで子供でも安心! 

☆災害時に速やかに救助活動を行うにはまず安否の確認が先決です。仮に意識がない場合でもIDタグに個人情報があれば後の処置がスムーズに行われます。又、避難場所を知らせるためのホイッスルや反射板も装着し、さらに安心感を高めました。



2018年8月15日水曜日

[大人の防災] 葛飾区荒川洪水ハザードマップをダウンロードしよう!荒川の警戒は3日間500ミリの雨量


8月もお盆を過ぎて、夏も終盤ですね。



ここ数回、『東京防災』を読みながら、ゼロメートル地帯が広がる葛飾の防災を考えてきました。過去の記事はこちら


先日、葛飾区議の高木さんがFacebookで、ハザードマップについて書き込んでいました。

高木さんにお尋ねしたところ、とても迅速に郵送していただきましたので、今回はこのハザードマップをじっくり読んでみることにします。

ハザードマップってなに?
葛飾区に住む、ということは水害と隣合わせということです。最近は日本各地で豪雨などで川が氾濫してしまうニュースが続いていますが、葛飾区は太古の昔は海だったこともあり、何度も川の氾濫に悩まされてきました。

オトカツでも記事にしたことがありましたね。
[大人の災害] 今日はちょっと真面目な話題。葛飾にいると大雨はドキドキしますね。大雨で荒川決壊はあるのか?調べてみた。
このハザードマップは、葛飾区が水害に見舞われたとき、どんな被害が想定されてその時、区民はどうすればいいのかがコンパクトにまとめられているパンフレットです。

荒川洪水ハザードマップ



まずは、荒川洪水ハザードマップを見てみましょう。

このハザードマップは、「三日間に548ミリの大雨により、荒川下流域で堤防が決壊した」想定で作られています。このとことから、
荒川の大雨で警戒する基準は548ミリ
ということがわかります。天気予報を見るときの参考になりますね。

あなたの住んでいるところは、どの地域ですか?葛飾区は、荒川下流域が反乱したときの対応を3つの地域に分けて対策を立てています。
  • 荒川沿川地域:平和橋通り以西
  • 西部地域:平和橋通りと中川新中川の間
  • 東部地域 :中川新中川より東
うちは、かろうじて西部地域でした。平和橋通りで、荒川沿川地域と西部地域で別れていますが、平和橋通りが一段高いところにあり西部地域が安全というわけではなさそうなので、この平和橋通りという境界は便宜的な面が強いかもしれません。

荒川沿川地域は、どこに避難するか?


東部地域(新中川より東、千葉方面)の避難所に避難するよう書かれています。もちろん荒川を渡って押上、平井方面に避難するわけにはいかないですから、江戸川方面に避難するわけですね。

高齢者や要配慮者は、以下の4箇所が避難場所だそうです。
  • 総合スポーツセンター
  • アリオ亀有駐車場
  • リリオ駐車場
  • イトーヨーカドー四つ木駐車場
ん?イトーヨーカドー四つ木店は荒川沿川地域じゃないのかな~だいじょうぶなんだろうか?

西部地域はどこに避難するか?


西部地域の避難先は、市川市、松戸市、水元公園に避難するようになっています。水元公園って屋外?市川市、松戸市のどこに?ちょっと不安が残りますね。

東部地域はどこに避難するのか?

荒川洪水時には、東部地域はあまり浸水などの被害が想定されていません。そのため避難先は東金町運動場一箇所となっています。

葛飾区荒川洪水ハザードマップは、こちらからダウンロードできます。

ちなみに裏面は『中川・綾瀬川洪水ハザードマップ』になっています。

みなさん、一度確認しましょうね。


2016年4月16日土曜日

[大人の災害] 熊本地震、お見舞い申し上げます。日本中の人が「東京防災」を読むべきだ。無料。





今回の熊本地震の被害にあわれたみなさん、お見舞いを申し上げます。まだまだ収まっていない地震ですが、ご無事をお祈りしております。


東京防災は一度読んでおくべきだなぁと、今回の熊本地震を見て思うわけです。


葛飾も水害や地震など、被害にあいやすい地域です。

「東京防災」のKindle版は無料です。


ぜひダウンロードを。

2019年10月22日火曜日

[大人の奥戸] ついに!区指定遺跡の「鬼塚」周辺が、防災型公園として整備されます!【鬼塚って?】


葛飾区は、なんだか盛り土の上に木が生えているだけで目立たなかった「鬼塚」周辺を整備して、防災型公園にするようです。2020年着工、2021年完成だって。



そもそも鬼塚って?


鬼塚ってなんでしたっけ?

葛飾区史によると、南奥戸小学校周辺は1400年ほど前、古墳時代末期には人が住んでいたようですね。

いまやゼロメートル地帯ですが、昔からこのあたりは周囲より一段高く、生活の中心だったようです。

時代を経て何度か、塚として使われながら、鳥居や稲荷神の祠があった時代もあったとか。

整備内容

今回の整備は、この鬼塚周辺を奥戸一丁目公園として、防災機能、遊具広場、多目的広場など整備するもの。

建設通信新聞より

完成はこんなかんじだって。楽しみですね。

2019年10月14日月曜日

[大人の台風19号] 葛飾が無事だった今だから考えよう。もし今回、荒川が決壊していたらどうなったのか?【検証】

3日間で総雨量548ミリ

葛飾区は、荒川の洪水についてのハザードマップを公開しています。

これをみると

葛飾区荒川洪水ハザードマップは、荒川流域で3日間に総雨量548ミリメートルの大雨(200年に1回程度発生する規模)により、荒川下流域で堤防が決壊した想定で作成した「浸水想定区域図」をもとに作成したものです。

となっていますね。

どうやら葛飾区は、めったに起こらないけど、3日で548ミリも降って荒川の堤防が決壊すると葛飾はこうなっちゃうよ、という想定をしているようです。

具体的に見てみましょう。



葛飾区西部(都心より)は4メートルの高さの水が来ます


これは浸水地域を中心に切り取ったものです。ご自身のエリアは上記ホームページから確認してくださいね。

さて、浸水4メートルとはどれくらいでしょうか?

国土交通省川の防災情報ホームページには目安が出ていました。

浸水深 浸水程度の目安
0~0.5m 床下浸水(大人の膝までつかる)
0.5~1.0m 床上浸水(大人の腰までつかる)
1.0~2.0m 1階の軒下まで浸水する
2.0~5.0m 2階の軒下まで浸水する
5.0m~ 2階の屋根以上が浸水する

一般には、1階部分の高さは3メートル程度、と言われています。4メートルといえば、2階建ての家のベランダぐらいまでは水が来るイメージでしょうか。

浸水、深さ4メートル超か=千曲川付近、国土地理院が推定-台風19号


奇しくも、今回の台風19号で決壊した千曲川付近の浸水は4メートル超だったみたいです。

ハザードマップではどう逃げろと言っているのか?

さて、4メートルの高さの浸水がある場合、ハザードマップではどう逃げろと言っているのでしょうか。

2階建て以下の場合、避難所に逃げる
3階以上の場合、3階に逃げる

となっています。

一軒家の多くが2階建てだと思いますが、私の家を含めて、2階建ては絶望です。

いいですか?

逃げるしかないのです。

万一避難できたとしても、電気・ガス・水道・トイレが使えないところで2週間生活なければならないことを覚悟しなければなりません。

台風19号はどれくらいの雨量か?

それでは、今回の台風19号はどれくらいの水量だったのか?

国土交通省川の防災情報で見てみましょう。

見てみると、台風19号は最大1時間に40ミリの雨を降らせながら、ほぼ12日の一日だけで200ミリの雨を降らせています。

区の想定は3日で548ミリ
台風19号は1日で200ミリ

これを書いていてもどきどきしますね。

区の想定が三日間かけて降った場合に対してその1/3の時間でほぼ同量の雨が降ったわけです。

それでも被害がほとんどなかったのは、奇跡だったのかもしれません。

今回、記事[大人の台風19号] 首都圏の治水をコントロールしてくれた皆さん~にも書いたように、関東地方整備局や建設省の懸命な努力もあり、荒川の決壊は免れました。

上流の二瀬ダムの放水があったら、きっと決壊していたでしょう(素人考えですが)

つまり、結果から申し上げて、今回の台風19号は「区外に逃げるべき」事案だったことになります。

次回同等の台風が来た場合には、

逃げろ!生きろ!

という選択肢が正解なのではないでしょうか。


葛飾区の荒川下流にある江戸川区では、

もう区内にとどまってはだめだ

と警鐘を鳴らしています。

葛飾区も、もう少し危機意識を区民に持たせてもよいのではないでしょうか。

葛飾区のハザードマップがほしい方は

葛飾区では、平成18年から荒川、江戸川、中川・綾瀬川の三種類の洪水ハザードマップを作成し、区内全戸に配布しました。これらのハザードマップは、区内6箇所の区民事務所及び葛飾区役所内の広報課・戸籍住民課・防災課・街づくり調整課の窓口で配布しています。

2016年1月20日水曜日

[大人の公園] タダモノではない!東立石緑地公園のココがスゴイ!



にほんブログ村 地域生活(街) 東京ブログ 葛飾区情報へ
葛飾大好き


すごーい、広ーーーーーーーい。


以前から気になっていた、東立石緑地公園に来てみました。


東新小岩の住民にとって、中川対岸のこの公園はよく目にするんだけど、橋がなくて向こうに渡れない、いわば「手が届きそうで届かない場所」。


今日は天気もいいので、またゼペットで下町コッペ買って中川テラスで食べようかな、って思っていたのだけど、何しろ寒い。


そこで思い立ってチャリで東立石緑地公園に来て見ました。







また言っちゃうけど、広い!


約30,000平方メートル!






この公園は健康器具が充実しています。


体感を鍛える平行棒や上体捻りができる器具など、公園のあちこちに散りばめられて置かれています。


広い公園を歩きながら、体を鍛えることができるようになっているんですね。


やるなぁ、東立石緑地公園!


もう一つ。この公園のオススメは、ながーーーーーい滑り台。


長さ30メートル。


滑ること20秒(実測)。


この公園は健康対策の意味でも高低差が付けられていて、それがこのながーい滑り台に行かされているんですね。



お子さんづれや散歩の途中にいいですね







と思ってたら、この公園のスゴイところはこれだけじゃなかった!


2020年7月19日日曜日

[大人の水害] 昨年の台風19号を思い出して!水害対策は日頃から!大高区議からのメッセージ



今年はすでに西日本を中心に災害をもたらしている、大雨。

関東地方も昨年の台風19号のときは、間一髪で水没するところでした。

喉元過ぎれば熱さ忘れる

あれから半年以上の時間が経っていますが、災害への準備はすすんでいますか?

昨今の天候を見ていても、昨年の台風19号レベルの大雨は近いうちにまた来ます。

その時の備え、できていますか?

葛飾区議大高拓さんからのメッセージ

日頃から防災に関する発信と行動力がすてきな、防災士でもある葛飾区議大高拓さんから、災害への備えについて、こんなイラストメッセージをいただきました。大高さんイラスト転載許可ありがとうございました。

皆さんもこのイラストをみながら、災害への備えをもう一度見直してみては。




2021年5月4日火曜日

【柴又 再開発】駅前の再開発テナントは順次オープン 景観はだいじょうぶ?【葛飾区都市マスタープランと重要文化的景観】

この記事では、柴又駅前の開発状況と、区のマスタープランにある柴又の整備について紹介しています。


柴又駅前はなぜ再開発なの?

ここはどうやら京成電鉄の土地なのですね。
本計画は、柴又駅前建物の老朽化に伴い、安全性・防災性を向上させた新たな駅
前店舗に建て替えるものです。(京成電鉄ニュースリリース

とあるとおり、駅前の店舗はたしかに古かったですよね。

居酒屋「春」などは、その古い感じがまた良かったのですが。 

駅前テナント順次オープン

昨年より、店舗が閉鎖となり、どうなっちゃうんだろ?と思っていた、柴又駅前のお店ですが、京成電鉄の開発によって、新しい建物が完成し、順次テナントがオープンしていますね。
本計画は、柴又駅前建物の老朽化に伴い、安全性・防災性を向上させた新たな駅
前店舗に建て替えるものです。同店舗は、飲食店・物販店5店舗をテナントとした2棟で構成されており(京成電鉄ニュースリリース

どんなテナントが入るの?

トップ画像が、その建物の概観ですが、テナントは以下の通り。


  1. Tully's COFFEE
  2. 今川焼き・焼きそば 三河屋
  3. ファミリーマート柴又駅前店
  4. 立ち食いそば 三松
  5. 酒場 春

オープンの時期など

上図の1~3の店舗は、すでにオープンしており、4,5の店舗は2021年6月に開業予定です。
居酒屋「春」が再オープンすることはうれしいのですが、もう以前のような佇まいが残っていない(ですよね)のは、残念ですね。


景観が失われるという声も

映画『男はつらいよ』シリーズの山田洋次監督は、昨年からこの再開発で景観が失われてしまうことを危惧していらっしゃり、なんどか発言をしています。

駅に入る電車や『柴又駅』の文字が建物に遮られ、見えなくならないか

2020年09月、山田洋次監督は、総2階建ての駅前ビルで、街から電車が駅に入る様子や駅名看板が見えなくなってしまうことを危惧なさっていました。
それ以前にも、葛飾区の有識者会議でも「建物に遮られて駅前から帝釈天の参道を望めなくなる」という意見が出されており、計画が変更され、文化庁から受理されたいきさつがあります。

昔を知る僕は急激に風景が変わってほしくない思いがとてもある。柴又の街はいつまでも昔の姿をとどめてほしい

山田洋次監督は、2020年12月にはこのようにも話されており、ご心配なさっているようです。
ツイッターでも、景観が崩れるという声が出ています。



柴又エリアは都内唯一の「国の重要文化的景観」

今回の柴又駅前の再開発に関して、「文化庁の受理」という手続きがありました。
これは、柴又エリアが「国の重要文化的景観」に選定されているからではないでしょうか。

国の重要文化的景観とは

文化庁のHPによると
文化的景観は,日々の生活に根ざした身近な景観であるため,日頃その価値にはなかなか気付きにくいものです。文化的景観を保護する制度を設けることによって,その文化的な価値を正しく評価し,地域で護り,次世代へと継承していくことができます。文化的景観の中でも特に重要なものは,都道府県又は市区町村の申出に基づき,「重要文化的景観」として選定されます。

とあります。

国としても「なくしてほしくない」 景観として、保存できるように定めたエリアですので、大切にしていきたいものです。

以前から、帝釈天を中心とした生活や文化があり、それが現代まで続いていることの評価に加え、近代には京成人馬鉄道にはじまる交通手段の近代化や、現代には映画『男はつらいよ』シリーズでのクローズアップなど、今までの歴史が網羅されての評価だと思います。

とくに映画『男はつらいよ』シリーズでは、柴又駅のシーンは欠かせないものであり、今回の駅前再開発は大きな影響があったと言えるでしょう。

京成人馬鉄道については、こちらの記事にまとめてあります。
[大人の一丁目一番地(12)] 金町1-1に行ってきたよ。京成金町線はなぜ線路がまっすぐなのか?

葛飾区都市マスタープラン

さて、その重要文化的景観を守り、観光資源としてしていくために、葛飾区では都市マスタープランが作られています。

それによると、

柴又駅周辺では、商店街全体としての回遊性を高めるとともに、レンタサイクルなど楽しく回遊できる移動手段の工夫や観光資源の掘り起こし、個性ある景観形成など、地域資源を生かした活性化を推進します。特に柴又帝釈天や歴史的建造物を中心とした柴又界隈に広がる親しみある街並み景観の保全を図るとともに、歴史的な街並みの魅力を生かして街なかの回遊性向上を図ります。 

とありますので、これからも景観の維持と街の活性化が両立するといいですね。


参考

2016年4月10日日曜日

[大人の西新小岩] 西新小岩5丁目公園。セキグチ工場跡地のモンチッチ公園だ!


全世界37カ国で7000万個以上を売り上げたモンチッチ。


その製造元セキグチの工場跡地にできた区の公園の愛称が「モンチッチ公園」に行ってきました。



葛飾区は公園を災害救済拠点として捉えていて、最近新しくできる公園は防災機能を備えています。


このモンチッチ公園も防災倉庫があったり、雨水を貯めて緊急用水にする機能が備えられています。


しかし、公園のあちこちにモンチッチ。


モンチッチ公園となった名前の由来あり、あちこちの地面のタイルにモンチッチが嵌め込まれていました。


さすがに開園当日ではないので、モンチッチの着ぐるみはいませんでしたが、モンチッチ好きにはたまらない公園になっています。


モンチッチといえば、葛飾区の広報課長(だったはず)。葛飾区のいいところ、どんどん発信していってほしいですね。



2019年12月17日火曜日

[大人のかつしか] 訪日年間6,000万人時代へ。羽田、成田そして観光定番スポットへのアクセス最強の葛飾エリアにB&B特区を作るべきだ【葛飾活性化】




訪日外国人6,000万人時代へ

オリンピックのおかげもあって、長い間目標としていた訪日外国人年間4,000万人が目前となってきています。



そこで、政府は訪日6,000万人時代への基盤整備をはじめました。


政府、訪日6000万人へ基盤整備 経済対策を閣議決定

 政府は5日、国や地方の財政支出13.2兆円、事業規模26.0兆円の経済対策を閣議決定した。東京オリンピック・パラリンピック後も見据えた経済活力の維持・向上として、訪日外国人旅行者6千万人時代への基盤整備を盛り込んだ。補正予算や来年度予算、財政投融資などで施策を具体化する。
 財政支出13.2兆円の配分は、▽災害からの復旧・復興と安全・安心の確保5.8兆円▽経済の下振れリスクを乗り越えようとする者への重点支援3.1兆円▽未来への投資と東京オリンピック・パラリンピック後も見据えた経済活力の維持・向上4.3兆円。
 訪日外国人旅行者6千万人時代への基盤整備では、20年の4千万人目標の確実な達成、25年の大阪・関西万博を経て、30年の6千万人を実現し、インバウンド需要を継続的に取り込む日本の成長基盤を強化することを掲げた。主な項目は次の通り。
 首都圏空港の機能強化〈財政投融資〉(国土交通省)▽国際空港へのアクセス強化など〈財政投融資含む〉(同)▽クルーズ船の受け入れ環境の整備(同)▽オリパラ開催を起爆剤にした訪日プロモーション(同)▽観光地における新規市場の開拓・多角化に向けた実証事業(同)▽訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業(同)▽円滑かつ厳格な出入国審査体制、税関体制の整備(法務省、財務省)▽インバウンド需要拡大推進事業(経済産業省)▽大型映像作品ロケーション誘致の効果検証調査(内閣府)▽放送コンテンツ海外展開支援事業(外務省)▽海外日本語教育、日本語・日本文化の魅力紹介サポーター派遣事業(同)▽文化財の防火・防災対策(文部科学省)▽首里城火災を踏まえた沖縄振興特定事業推進費などによる沖縄の観光振興(内閣府、国土交通省)▽民族共生象徴空間「ウポポイ」における国立民族共生公園の整備、開業に向けた施策の充実など(国土交通省)

毎日8万人が東京に流入する時代

年間6,000万人ということは、毎日16万人の外国人が日本に来る。その半分が羽田と成田に降りるとして、8万人。

バスや車で都内移動する外国人も多いですが、大目に見て半分の4万人が電車で都内に入るとしましょう。

羽田なら京浜急行かモノレール

成田なら京成電鉄かJR

ですよね。

京成電鉄HPより

京浜急行も京成電鉄も乗り入れているエリアはどこか?それは都心を避ければ、葛飾区しかないのです。

葛飾にB&B特区を作ろう

空港はもちろん、浅草、銀座、柴又、日本橋など、外国人の多くが訪れるスポットにも葛飾からなら30分足らず。

こんなに地の利がよいメリットを見逃す手はありません。

四つ木、立石、青砥、高砂エリアをB&B特区としてもよいのではないでしょうか。

羽田と成田から毎日4万人が電車で都内に入るとして、その10%としても毎日4,000人が葛飾に宿泊する。朝食や夕食を食べに立石など葛飾エリアを散策する。

日本が観光立国としての施策を推進していますので、この波に自治体として乗っかってもよいのではないでしょうか?


2018年10月1日月曜日

[大人の区民大学] 往復はがきとかで申し込まなくても、無料の講座はネット配信してほしいぞ【区民が語る!中川七曲から親水都市へ】


先日、近所の地区センターで行われた区民大学認定講座『区民が語る!中川七曲から親水都市へ』に参加してきました。

折しも「江東五区大規模水害広域避難計画」が公開された時期でもあり、中川などの水害に関心もある区民が多く大盛況でした。



講師は、このエリアに住んで8代目という中川流域の町内会長さん。

明るい方で、楽しくわかりやすく話をしてくれました。

お話は、「災害時の対応」と「親水都市」の2つ。

まず災害時の対応については以下のようなお話でした。

  • 荒川が決壊したら、高さ5メートル程度の洪水が3週間続くと思ってほしい。江東五区は湖のようになる。
  • 危険が迫ったら、要介護者をはじめできるだけ区外に逃げてほしい
  • 3階以上は水が入らない(だろう)から、自宅残留でもだいじょうぶだろう
  • 町内会では、紅白の旗を各家庭にくばっている。救助が必要な家は「赤」、無事な家は「白」を掲げてもらうことにしている。
  • 自分の町内会では、モーターのついたゴムボートを用意し、水が引くまで洪水エリアを巡回する予定だ。その際に各家庭の紅白の旗を確認する。必要時にはボートに乗せて救助する。
というものでした。

かなり切実なもので、最悪の事態は絶望的でもありますが、きちんと向き合わないといけない話でもありました。

いっぽうの「親水都市」については
  • もっと水に親しめる中川であってほしい
  • 現在設置中の中川テラスも柵をなくすことも考えていいのではないか
  • 現在の森永の跡地を親水公園にしてほしい
  • 一階を親水公園や全天候型サッカー場などにし、その上に防災時の施設をつくってほしい
というものでした。

日頃の滔々と流れる中川のこと、そしていざ災害になったときの凶暴な中川のこと、いろいろ考えていらっしゃるんだなぁと思い、聞いている私達にもとても大事なお話をしていただきました。


区民大学無料講座のネット配信を!


残念だったのは、土曜日の午後でしたが参加者の年齢層が、びっくりするほど高かったこと。

区民大学は、往復はがきで申し込み(または電子申請)→参加OKの返事→決まった時間決まった場所に集合、というシステムをとっています。

決められた時間に一つの場所でしか、講座を聞くことができない?

なんのための制約?

と思ってしまいます。

いっそのこと無料講座は、中継とは言いませんが、ネットで配信してはいかがでしょうか?

せっかくのとても良いコンテンツが、限られた人にしか見られないというのはもったいない話です。税金使っているのですから。

ぜひぜひお願いいたいします。

2018年9月21日金曜日

[大人の防災] 葛飾だけでも50万人。逃げられる?でも逃げなきゃ。老人は?子供は?『江東五区大規模水害広域避難計画』を読む


先日9月18日、「江東5区大規模水害広域避難計画研修会」が開かれました。

この研修会は、一般向けではなかったようで、参加なさった葛飾区議の高木さんにネットでの公開をお願いしましたところ、快く記事にしていただきました。その記事はこちら

オトカツでは、この高木さんの記事をベースに、その他ネットでの情報を集めながら、こちらの記事を書いています。



【目次】


  • 避難の大前提
  • どんなとき大規模水害を想定しているのか
  • 区民にはいつ避難を呼びかけるのか
  • 江東五区圏外に避難先を見つけておこう


避難の大前提

今回の避難計画の想定は以下の通り。
  • 最近の温暖化や異常気象で、荒川や江戸川が氾濫する可能性はある
  • その際、江東5区で最大250万人が逃げなければならない
  • 最大10メートルの高さ(二階の屋根程度)まで、水に浸かるだろう
  • 浸水したら二週間程度は水がひかないだろう
  • 逃げ切れない人すべての人を救出することはできないだろう
この避難計画では、救出しきれない事態になることを想定しており、つまりは早い時期に逃げるしかないと言っています。

みなさん、私達は逃げるしかない!のです。

仮に荒川が決壊すれば、北区のJR赤羽駅などは大きな被害を受けるでしょう。
しかし、それ以上に東部3区(足立、葛飾、江戸川)は壊滅的な被害に見舞われます。海抜ゼロメートル地帯が7割に及ぶ江戸川区は西半分で建物の1階部分が完全に水没し、東側を含めて区の全域が水浸しになるため、逃げ場がなくなります。
 同区は、スーパー堤防で守られている荒川西岸の大島小松川公園や千葉県市川市の国府台台地を避難場所に指定していますが、それには氾濫している荒川や江戸川を渡らなくてはならず、事実上避難はきわめて困難になります。(Business Journal 2018.09.02)

どんなとき大規模水害を想定しているのか?

江東五区250万人の大避難は、どんな時に想定しているのでしょうか?
まず以下の3点のいづれかに当てはまった場合、行政は大規模避難の検討を始めます。
江東五区大規模水害広域避難計画より
  1. 72時間後、930ヘクトパスカル以下の台風が東京に来そうな時
  2. 3日間の雨量が400ミリを超えることが予想される時
  3. 江東5区のいづれかの区長から発議された時
このどれがが起こった場合、私達は逃げる準備をするのです!

区民にはいつ避難を呼びかけるのか?

そして区民には以下の条件のいづれかに当てはまった場合、避難を呼びかけます。
  1. 48時間後、930ヘクトパスカル以下の台風が東京に来る+高潮警報の発令が予想される
  2. 3日間の雨量が500ミリを超えることが予想された時
  3. 江東五区いづれかの区長の判断
この時点で、私達は江東五区の圏外に避難するべきだと思います。

48時間後ですから、明後日大災害の可能性があるという判断です。地震と違って予告されているわけですから、逃げるべきだと思います。


江東五区圏外に避難先を見つけておこう

いたずらに大災害の危機を煽るつもりはありませんが、年々深刻化する温暖化や異常気象をみてみれば、「いつか発生してもおかしくない」災害であることはご理解いただけると思います。

その上、地震と違って逃げるための時間的猶予があります。

いまのうちに、江東五区圏外での避難先を見つけて、話し合っておきたいものです。

私は80歳を過ぎた両親二人と住んでおり、この問題は切実だと思っています。

2015年12月21日月曜日

[大人の話題] 新小岩公園の盛り土で災害時どんだけ恩恵があるの?検証してみました。

高台化された新小岩公園の完成イメージ図(葛飾区提供)


新小岩公園を10年掛けて海抜6メートルの高台化して、災害に備えるのだそうです。


12月18日の東京新聞の記事にはこう書かれていますね。

葛飾区の新小岩公園高台化 生活環境対策「きちんと議論」

広範囲の海抜ゼロメートル地帯を抱える葛飾区の青木克徳区長は十七日、水害時の避難先確保のため公園に建設残土を運び、高台化する構想を発表した。工事期間は十年に及ぶ。トラックによる振動や騒音などで住民の生活環境が悪化する心配もある。青木区長は「対策はきちんと議論し、区民に話していきたい」と説明した。 (酒井翔平)
 構想は、来年度から四年間で取り組む区の重点施策をまとめた「中期実施計画」の発表会見で明らかにした。荒川に沿って流れる中川に面した新小岩公園に、首都圏の建設工事で発生した残土を運び込む。
 東京東部の水害対策として国が来年度に制度化することを検討している「東京東部低平地『防災高台整備事業』」を、初めて適用する。処分に困った残土を引き受ける代わりに、業者には避難場所の造成費を負担してもらう仕組み。区の財政負担はない。
 新小岩公園は、最大六メートルかさ上げする。着工は来年で約十年で完成させる。青木区長は「水害時に短い時間で多くの区民が避難するのは簡単ではない。広い避難場所を確保するためにも、高台化を進めていくことが必要」と強調した。
 二〇二七年に開業するリニア中央新幹線の工事で発生する残土の量は、都内と神奈川県だけで東京ドーム十四杯分の千七百四十万立方メートルに上る。新小岩公園の高台化に必要な残土は二十二万立方メートル。青木区長は「(リニアの工事を)念頭に置いて準備している。(建設現場が)近いところのものが来ると思っている」と述べた。
にほんブログ村 地域生活(街) 東京ブログへ
にほんブログ村

最大6メートルの盛り土の効果



建物でいえば2~3階の高さまで土を盛るということですね。


これなんのための盛り土なんでしょうか。


上の文章では

「広い避難場所を確保するためにも、高台化を進めていくことが必要」

としていますね。


「広い避難場所」


どれくらい広い土地なんでしょうか?


検証してみました。


現在の新小岩公園の広さは48,000平米です。


トップ画像のイメージ図ですと、現在の和楽亭あたりには盛り土をせず、運動トラックのあたりに土を盛っていますね。


盛り土で海抜6メートルとなる予定の面積を45,000平米として、避難時一人の面積を6平米(2畳)で計算しても8,000人分


これは歩く面積もなくびっしりとテントを敷き詰めたような人数ですので、実際には5,000人ぐらいしか収容できないと思われます。


ちなみに、このあたりの西新小岩の人口だけでも15,000人程度。すでに収容しきれません。


それ以上に、新小岩公園を避難場所としている地域は、

  • 東新小岩
  • 西新小岩
  • 新小岩(新小岩駅南口)

と広範囲であり、新小岩公園・平井大橋周辺に収容するのは、じつに非現実的です。



じつは私も避難場所は新小岩公園周辺ですが、諦めています。




このゼロメートル地帯をどうするのか?



うちのそばにもこんな看板が電柱に貼ってあります。


海抜4メートル?とも見えますが、よーく見ると


「荒川が氾濫したら4メートルの高さまで水が来ますよ」


ということです。


1階部分はまるまる浸水ですね。


こないだの鬼怒川決壊でいえば、こんなかんじでしょうか。


おそらく荒川が氾濫したらこれくらいのことは想定内ではないかと、思っているわけです。


鬼怒川決壊では一日半ぐらいは水が引かなかったわけですから、同規模の荒川氾濫があったら、新小岩公園までたどり着くだけでもたいへんなわけです。


なにしろゼロメートル地帯ですから。


たとえたどり着いても、高さ6メートルの新小岩公園は5,000人の収容人数を超えてしまい入れない、という状況が想定されます。


行政は行政なりに「避難方法」を考えてくれているのだと思うのですが、


ほぼ海抜ゼロメートル地帯の葛飾区民に求められているのは、「自力救済」なのではないかな?


とも考えています。

にほんブログ村 地域生活(街) 東京ブログへ
にほんブログ村


というわけで、家ではとりあえずフローティングベスト買いましたよ。