2018年9月21日金曜日

[大人の防災] 葛飾だけでも50万人。逃げられる?でも逃げなきゃ。老人は?子供は?『江東五区大規模水害広域避難計画』を読む


先日9月18日、「江東5区大規模水害広域避難計画研修会」が開かれました。

この研修会は、一般向けではなかったようで、参加なさった葛飾区議の高木さんにネットでの公開をお願いしましたところ、快く記事にしていただきました。その記事はこちら

オトカツでは、この高木さんの記事をベースに、その他ネットでの情報を集めながら、こちらの記事を書いています。



【目次】


  • 避難の大前提
  • どんなとき大規模水害を想定しているのか
  • 区民にはいつ避難を呼びかけるのか
  • 江東五区圏外に避難先を見つけておこう


避難の大前提

今回の避難計画の想定は以下の通り。
  • 最近の温暖化や異常気象で、荒川や江戸川が氾濫する可能性はある
  • その際、江東5区で最大250万人が逃げなければならない
  • 最大10メートルの高さ(二階の屋根程度)まで、水に浸かるだろう
  • 浸水したら二週間程度は水がひかないだろう
  • 逃げ切れない人すべての人を救出することはできないだろう
この避難計画では、救出しきれない事態になることを想定しており、つまりは早い時期に逃げるしかないと言っています。

みなさん、私達は逃げるしかない!のです。

仮に荒川が決壊すれば、北区のJR赤羽駅などは大きな被害を受けるでしょう。
しかし、それ以上に東部3区(足立、葛飾、江戸川)は壊滅的な被害に見舞われます。海抜ゼロメートル地帯が7割に及ぶ江戸川区は西半分で建物の1階部分が完全に水没し、東側を含めて区の全域が水浸しになるため、逃げ場がなくなります。
 同区は、スーパー堤防で守られている荒川西岸の大島小松川公園や千葉県市川市の国府台台地を避難場所に指定していますが、それには氾濫している荒川や江戸川を渡らなくてはならず、事実上避難はきわめて困難になります。(Business Journal 2018.09.02)

どんなとき大規模水害を想定しているのか?

江東五区250万人の大避難は、どんな時に想定しているのでしょうか?
まず以下の3点のいづれかに当てはまった場合、行政は大規模避難の検討を始めます。
江東五区大規模水害広域避難計画より
  1. 72時間後、930ヘクトパスカル以下の台風が東京に来そうな時
  2. 3日間の雨量が400ミリを超えることが予想される時
  3. 江東5区のいづれかの区長から発議された時
このどれがが起こった場合、私達は逃げる準備をするのです!

区民にはいつ避難を呼びかけるのか?

そして区民には以下の条件のいづれかに当てはまった場合、避難を呼びかけます。
  1. 48時間後、930ヘクトパスカル以下の台風が東京に来る+高潮警報の発令が予想される
  2. 3日間の雨量が500ミリを超えることが予想された時
  3. 江東五区いづれかの区長の判断
この時点で、私達は江東五区の圏外に避難するべきだと思います。

48時間後ですから、明後日大災害の可能性があるという判断です。地震と違って予告されているわけですから、逃げるべきだと思います。


江東五区圏外に避難先を見つけておこう

いたずらに大災害の危機を煽るつもりはありませんが、年々深刻化する温暖化や異常気象をみてみれば、「いつか発生してもおかしくない」災害であることはご理解いただけると思います。

その上、地震と違って逃げるための時間的猶予があります。

いまのうちに、江東五区圏外での避難先を見つけて、話し合っておきたいものです。

私は80歳を過ぎた両親二人と住んでおり、この問題は切実だと思っています。

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