今回の一丁目一番地は、水元公園です。
葛飾区には30の住所表記がありますが、公共施設が住所となっているのは「水元公園」と「金町浄水場」の2つだけです。
さて、水元公園の一丁目一番地は、現在水元公園の管理棟になっています。
以前は水元公園水産試験場だった建物ですね。
公園としては1965年に開園しています。
公園化の計画は戦前からあったようですが、戦後の食糧難時代にはこの緑地を田畑として開放していたようで、公園開園2年前の航空写真でもまだ田畑が広がっていますね。
水元公園自体は葛飾区に所属しているのですが、じつは水元公園に広がる池がどの自治体のものか?決まっていません。
地図を見ても、境界線が池の上にはありませんね。
2012年の週刊ポストにはこんな記事があります。
川であれば一般的には中央に境界線が引かれる。が、池や湖の場合は個々のケースによる。葛飾区は小合溜を含む公園を作ったという歴史的経緯をもって領有を主張する。だが戦後、三郷市側も池の対岸に県営「みさと公園」を整備した。池の有無で資産価値が上下するだけに一向に引く気配がない。
双方の主張を聞いてみよう。まずは葛飾区役所。
「何度か三郷市と話し合ったが主張が食い違う。今は境界線を画定させるよりも実務的な話し合いの下、実際の行政を進めていこうという方針です」
続いて三郷市役所。
「河川をせき止めて作った溜め池なので河川と同じように池の中央線を境界にしてほしい。ただし漁業の水利権などの争いがないので、決着をつけるべき境界とは考えず、葛飾区との良好な関係を築きながら自然環境を一緒に守っていきたい」
水元公園に池がなければ、水のほとり、水と共生というイメージがなくなってしまいますし、そこはみさと公園にとってもおなじこと。
現在は境界を確定するよりも公園整備などの計画を実行するほうが先、ということのようですね。