滔々とながれる、中川。
水のある風景っていいですよね。
葛飾の魅力の1つだと思います。
しかし中川が魅力的なのも、ちゃんと管理されているからこそ。
2017年10月23日に関東に上陸した台風21号は、大型だったこともあり、中川の水位をおもいっきり上げていました。
洪水に関する警報、注意報は、実はその前日22日から出ていたのですね。
22日12時 洪水注意報発令
23日0時 洪水警報発令
24日4時 洪水注意報へ変更
23日丸々一日、葛飾は洪水警報のど真ん中だったわけです。
葛飾には、23日午前7時前に「中川氾濫危険情報(レベル4)」が発令されました。
レベル4ってなんだ?
調べてみました。
ちょっと図が小さいのですが、
氾濫注意水位2 氾濫の発生に注意を求めるレベル→氾濫注意情報が出る
避難判断水位3 避難準備など氾濫発生に注意を求めるレベル→氾濫警戒情報が出る
氾濫危険水位4 いつ氾濫してもおかしくない状態 →氾濫危険情報が出る
上の図でみると、もう土手が決壊する寸前、ですね。
10月23日の葛飾は、こんな状態だったわけです。
ちなみに、「氾濫」とは「河川の水が堤防から溢れ出ること」です。
この投稿にもあるように、葛飾区は亀有から中川七曲までの地域に「高齢者避難開始」を呼びかけています。
ほんとにギリギリだったようですね。
中川は、埼玉県吉川市のあたりで、大落利根川などこのあたりの川が一気に合流します。
ちょうどイオンレイクタウン越谷のあたりですね。
ここから何本もの川の水を中川一本に集めて、葛飾区内の新中川で分流するまで、水の逃げ場がないわけです。
今回の氾濫危険水位を考えると、カスリーン台風を思い起こさざるを得ませんね。
利根川の濁流は庄内古川、古利根川周辺を中心にいくつも決壊を引き起こしながら、17日未明には南埼玉郡春日部町(現在の春日部市)、同日夜には元荒川からの水をあわせて北葛飾郡吉川町(現在の吉川市)に達し、現在の中川付近と江戸川に挟まれた地域を流下しながら、18日の夕方には埼玉県と東京都の境界付近である大場川および小合溜井の「櫻堤」(現在の水元公園付近)まで達し、そこで濁流の進行は一時的に食い止められる。(wikipediaより)
カスリーン台風は昭和22年のことなので、現在のように注意情報などの整備もされてなかったのでしょう。
このあとすぐに氾濫を起こします。
しかし、水は「櫻堤」に堰き止められてどんどんと溜まる一方であり、これが決壊すれば東京の下町は一気に濁流に飲み込まれる事となる。
そこで、東京都知事は内務省、埼玉県知事、千葉県知事と協議の上、隣の江戸川右岸提を爆破して江戸川に水を逃がす事を決定。
進駐軍の工兵隊が現場に急行するが、思いのほか堤防は頑強で爆破は失敗してしまう。
そうしているうちに、19日未明ついに「櫻堤」が崩壊。
その日のうちに金町、柴又、小岩付近は水没した。(wikipediaより)
ここ数年異常気象もあり、荒川、中川は危険水位に達していることが多くなっているような気がします。最近では鬼怒川も決壊しています。
奇しくも今年は、カスリーン台風から70年目の年。
大雨には注意していきたいですね。
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